霊的攻撃を受けやすい状況

私たちはそれぞれ固有の弱さを持っており、多くの場合その弱さが突破口となり失敗をすることになります。当然のことながらサタンはそれを見逃しません。クリスチャンの最も弱いところを誘惑し、堕落させることにおいては彼の右に出る者はいないのです。

 

それでは、私たちがサタンの誘惑に対して勝利する秘訣はどこにあるのでしょうか？それは第一に敵の攻撃パターンを知ることにあります。今回、エバとイエスに対してサタンがとった誘惑の手法から、鍵となる点をお伝えしたいと思います。ポイントは3つあります。

 

①私たちの状態　②戦いの場　③タイミング　です。

 

第一に、サタンが誘惑を始めるときの私たちの状態ですが、エバとイエスへの誘惑の箇所を見るときに共通点があることに気がつかされます。それは、「一人でいる時」です。クリスチャンが一人でいる時を好んでサタンは戦いをしかけてきます。具体的にいうと、一人でネットやテレビを見ているときなどです。あるいは他のクリスチャンとの交わりが無いというのもターゲットとなりやすい状態であることがわかります。クリスチャンの交わりというのは、私たちを霊的に守る役割も果たしているんですね。

 

次にサタンの攻撃の二つ目の特徴である「戦いの場」についてですが、攻撃というと肉体的あるいは、周囲の人たちからの迫害などを考えますが、多くの場合そうではありません。私たちの戦いの場は「心」です。

 

イスカリオテ・ユダのことを考えてみましょう。ヨハネの福音書には「悪魔はすでにシモンの子イスカリオテ・ユダの心に、 イエスを売ろうとする思いを入れていた」と書かれてありますね。恐らく、イエスを売るという思いはユダ自身が考えついたと思っていたことでしょう。しかし事実はそうではなかったのです。

 

同様にサタンは私たちが「一人でいる時」に心にネガティブな、あるいは肉欲をかきたてるような思いを私たちに「そっと」注入し、あたかも自分自身の思いであるかのように見せかけることができるのです。

 

3つ目のポイントは攻撃をしかけるタイミングです。サタンの誘惑については特定のタイミングがあることが下記の聖句で示されています。

 

「四十日四十夜断食したあとで、空腹を覚えられた。すると、試みる者が近づいて来て言った。」（マタイ4:2,3)

 

「あ〜、わかった！腹ぺこの時でしょ？」というような答えがあるかもしれませんね。恐らくこの箇所から肉体的、精神的に弱っている時と答える方が多いのではないかと思います 。しかし現実にはどうでしょうか？私たちが弱さを自覚する時というのは意外と神様の必要性を感じ、そのことでむしろ誘惑から守られることがあるのではないでしょうか？

 

もう一度冒頭の聖句をよく読んでみましょう。サタンがイエスに近づいた時は、40日間の断食を終了した直後でしたね。それまではイエス様は真剣に断食に取り組んでおり、そこにサタンのつけいる隙はなかったのです。つまり、サタンが最も攻撃をしやすいタイミングとは「緊張感がとれた時」であることがわかるのです。ダビデがバテシェバを見初めたときは、戦場にも行かず、昼頃に起きてきたその時でした。

 

私たちの実生活もそうではないでしょうか？何か一つの仕事を成し遂げた後、集会の奉仕を終えた後、日曜の集会から帰った後、などなどです。実は、緊張感から解かれた直後が最も危険なのです！